鈴虫寺(華厳寺)|どんな福が宿る場所か
鈴虫寺は、京都市西京区松室にある妙徳山華厳寺の通称です。寺院公式は、四季を通じて鈴虫の音が聞けることが名前の由来と説明しています。その縁起によると、開山の鳳潭上人が宝永6年(1709)に建てた臨済宗の安照寺が、のちに華厳寺と改められました。石段を上がった山門脇には、わらじ姿の幸福地蔵菩薩が立つと案内されています。わらじは、人々のもとへ歩いて願いをかなえに行くため、という寺の教えにつながるものです。「一つだけ願う」という信仰の紹介であり、願った結果を保証するものではありません。寺の歴史をたどるなら、地蔵だけでなく、公式が寺内で見られると案内する開山・鳳潭上人の座像や墓も手がかりになります。現在地へ移ったのは1723年で、「華厳寺」という寺号になった1715年とは別の出来事です。地蔵に伝わる教えと、寺がこの土地へ移った経緯を分けて読むと、願掛けだけではない場所の歴史が見えてきます。

時のながれ
- 正徳5年(1715) — 寺院公式の縁起では、松尾上山田村の安照寺が寺号を華厳寺に改め、この年に華厳寺が成立したと説明されています。
- 享保8年(1723) — 華厳寺が松尾上山田村から現在地の松室へ移されたと、寺院公式の縁起に記されています。現在地への移転と、寺号の成立は分けて扱います。
このページで確かめたこと
資料照合/未解決
寺院公式の歴史ページには、1709年の出来事を、冒頭の縁起では鳳潭上人が無住の安照寺に入寺したとし、後の人物紹介では安照寺を建立したとする、異なる書き方があります。1715年の改称、1723年の現在地への移転は冒頭の縁起に基づき、1709年をそのまま現在地の創建年とはしていません。また、寺院公式は地蔵を「石段を上った山門脇」、京都府観光連盟は「山門前」と案内します。いずれもわらじと一願の信仰を紹介していますが、同じ信仰が紹介されていることと、願いの実現が確かめられたことは別です。現地取材は未実施です。幸福地蔵の制作年代、現在の拝観動線、鳳潭上人の座像・墓を見られる範囲は今回確認できていません。参拝前に寺の最新案内をご確認ください。
この節の確認に使った資料
🗺 この地点を明治の地図で見る(今昔マップ on the web)
この福を掘り下げた記事
近くの福
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参考・出典
- 鈴虫寺のいわれ
京都嵐山 鈴虫寺(妙徳山華厳寺) - わらじを履いたお地蔵さん
京都嵐山 鈴虫寺(妙徳山華厳寺) - 鈴虫寺(華厳寺)
京都府観光連盟